辣韭/ラッキョウ

辣韭/ラッキョウの概要

ラッキョウでは、白っぽい球状の地下茎を食用にします。ユリ科に属し、紀元前から中国において用いられていた経緯があり、現在でも中国を含む熱帯アジアに野生しています。日本では、かつては薬用として利用されていましたが、江戸時代に入ると漬物をはじめ、煮物など、辣韭の用途は拡大していきました。栽培は、通常、砂丘地などが適しているとされていて、辣韭の生育力も高く、痩せた土地においてもよく育ちます。品種では、らくだや八房(やつぶさ)、玉辣韭といったものがあります。らくだは広く知られる在来品種で、多くは酢漬けや砂糖漬け、醤油漬けや塩漬けといったものに利用されます。玉辣韭は台湾原産で、あまり臭気はなく、柔らかい肉質で白色をしています。高い分球性を持ち、低い草丈となっており、日本の在来種とは非常に違います。一年で凡そ一球から十球程度まで増加し、その個々の重さは二グラム前後となっています。

ラッキョウ/期待される効能・効果

にんにく、にら、ねぎと同様に刺激臭や辛味成分があり、これは含硫化合物によるものです。この含硫化合物は、ビタミンB1の吸収率を高めると言われています。また抗ガン、抗菌、免疫賦活などにも期待されています。辛味成分は共通して、食欲を増進させるのに役立つと考えられています。更に、水溶性の食物繊維を多く含むところから、生活習慣病の予防に役立つと言われています。その他、ラッキョウには、ナイアシン、パントテン酸、カリウムなどがやや多く含まれています。