食用菊/ショクヨウギク

ショクヨウギクの調理法では、おろし和え、酢の物、くるみ和え、天ぷら、汁の実、刺身のつまといったものがあります。茹でる際は、花弁をそれぞれ外し、微量の酢を添加した熱いお湯を使います。食用にされるのは、この菊の花部で、別名ではショクヨウギクのことを甘菊や料理菊とも呼んでいます。一般に利用されるのは食感が良くて、高い芳香を持つもので、いわゆる優良品種で知られるものには、阿房宮(あぼうきゅう)と言われる青森産のショクヨウギクや新潟県や山形県が産地となる延命楽(えんめいらく)と呼ばれるものがあります。延命楽は「おもいのほか」や「もってのほか」との別名もあり、淡紅紫色をしています。尚、岩手県や青森県などでは、蒸して板状にした後、乾燥させた八重の黄菊の花弁を、干し菊や蒸し菊、或いは菊海苔と呼んでいます。

ショクヨウギク/期待される効能・効果

栄養面ではビタミン類であるビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、そしてミネラル類であるマンガンやカリウムなどが少し多めに含有されています。ただ、食べられるショクヨウギクの量も限られていますので、栄養補給の対象にはなりにくくなっています。民間療法の領域では、目の痛みや視力改善、高血圧症状の改善にショクヨウギクが有効とされていて、特にお湯で花を浸したものをまぶたの上に乗せることで、疲れ目の回復に用いられています。古くから中国において利用されていた経緯があるため、漢方の領域でも、風邪をはじめ、悪寒や発熱といった症状に対して煎じ汁が飲用されています。これは、菊の花に鎮痛作用や解毒作用、解熱作用があると考えられているためで、動脈硬化の漢方薬に配合されることもあります。その他の民間用法では、粉末状にしたショクヨウギクの葉をおできなどの腫れ物に塗布されることもあります。