肝油エキス/かんゆえきす[カンユエキス]

肝油エキスの概要

肝油エキスを癌や皮膚疾患に対して用いてきた国も存在し、今日では慢性肝炎に対してもその有効性が知られています。一般に用いられる原料は深海サメの肝臓で、そこから抽出して肝油エキスが作られています。肝臓の重さは、深海サメそのものの四分の一程度で、五十種類以上の脂肪酸が存在します。肝油エキスの有効成分では、こういった脂肪酸のほか、ビタミンA及びビタミンD、そしてアルコキシグリセロール並びにスクワレンといったものになります。研究報告例では、血管新生の発生を防ぐことが指摘されていて、これによって膀胱癌及び腎臓癌に肝油エキスが有効ではないかと考えられています。化粧品などの領域で利用されているスクワレンは、皮膚を保護する働きがあるとされていて、肌の保湿に対して有効とされています。また、血小板活性化因子生成を促すとされるアルキルグリセロール類は、マクロファージと呼ばれる白血球の一種を活性化させる働きがあるとされていて、これによって免疫力を亢進させる働きがあるのではないかと指摘されています。更にアルコキシグリセロールは白血球及び血小板を増やす働きがあるとされています。

肝油エキス/サプリメントで期待される効能・効果

免疫力亢進・慢性肝炎の改善及び肝臓の保護、癌放射線治療における副作用の緩和など。研究報告例では、肝油エキスに含有される脂肪酸メチルエステルと呼ばれる成分に抗癌性があるのではないかと指摘されていますが、臨床試験ではハッキリとしたその効果が現れなかったとの報告例も存在します。摂取する際、肝油エキスの抗酸化性から生活習慣病の改善及びその予防を目的とする場合、毎日続けて使用するのが良いとされていて、短い期間では期待されるだけの効果は得られないとされています。サプリメントとしても危険性のない成分とされていて、特に知られる副作用は存在しません。また、相互作用においても特に問題とされる報告例もありませんので、他のサプリメントなどと組み合わせて利用しても問題ないとされています。