塩化カリウム/塩酸フルオキセチン

塩化カリウム

脱グリチルリチン化後の甘草(カンゾウ)には、血圧上昇を引き起こす物質は含有されていませんが、これを行っていないカンゾウとカリウムを併用すると重大な血圧上昇を招く可能性があります。このため、両者の併用は控えるべきとされています。ブッコノキ、マテ、サルサパリラ、ウワウルシ、ヤロー、シバムギ、セイヨウタンポポ、ゴールデンロッド、コーラノキ、ビルベリー葉、スギナ、マーシュマロー、パセリ、ノコギリパルメット、バーベインゴボウ、ダミアナ、フェンネル種子といったものには利尿作用が認められています。これらのハーブは過剰にカリウムを排泄させる働きがあるため、塩化カリウムとの併用は控えるべきとされています。塩化カリウムは、電解質補充剤のことで、代替用で使われる食塩でもあり、利尿薬を使っている際に処方されることが多くなっています。

塩酸フルオキセチン

セントジョーンズワートは、セロトニン症候群を惹起する可能性があり、これは塩酸フルオキセチンとの併用により体の中でのセロトニンが強く作用するためと考えられています。ただし、危険とされる相互作用は認められていません。キャットニップ、バレリアン、カバ、パッションフラワーなどには、鎮静作用が認められており、塩酸フルオキセチンと併用することで傾眠症状が強度に現れることもあります。そのため、これらのハーブと塩酸フルオキセチンの併用を控えるべきとされています。塩酸フルオキセチンはセロトニンの取り込みの妨害から機能低下したセロトニン神経の働きを回復させる作用があるとされます。これによってセロトニン受容体の感受性が強まるとされます。鬱病や強迫性障害など、その利用範囲も広いものとなっています。