ヒドロコーチゾン[ひどろこーちぞん]
ジギタリスはジゴキシンと似たような働きを持っています。ヒドロコーチゾンとこのジゴキシンを組み合わせて用いると、ヒドロコーチゾンの副作用が強まります。このことからジゴキシンと同じくジギタリスにも似たような作用を現すと考えられているため、これらの併用は控えます。副腎皮質ステロイドはエフェドリンによってその作用を低下させられます。マオウにはこのエフェドリンが含有されているため、副腎皮質ステロイドを用いている際は、マオウの利用をひかえます。またエフェドリンが原因となっているため、シュードエフェドリン及びエフェドリンもその利用を控えます。ヒドロコーチゾンは、いわゆる副腎皮質ステロイドのことを指していて、アレルギー疾患をはじめ関節炎、喘息、乾癬、炎症性腸疾患といった症状に対して適用されています。更に自己免疫疾患である移植拒絶反応を示す場合やエリテマトーデスといった症状に対しても使われています。一般的な皮膚疾患薬には、このヒドロコーチゾンが微量に含有されていますが、その量が少ないため相互作用など重大な健康被害は知られていません。尚、長期間に渡ってヒドロコーチゾンを利用すると、カルシウムの吸収率が低下します。これが骨粗鬆症を引き起こす要因の一つになることもあります。更に糖尿病を引き起こす可能性や体内マグネシウム及びビタミンB6水準を下げるといったものも指摘されています。その他、摂取した食塩をナトリウムとして蓄積する働きも副腎皮質ステロイドに見られます。