欠乏症:皮膚障害、脱毛、疲労感、食欲不振、白髪になるなど。過剰摂取:必要分量以外は、体外に排泄されるため、過剰摂取による副作用はありません。ビオチンは、ビタミンH、ビタミンB7とも言われ、脂肪酸合成、アミノ酸代謝、細胞の成長やDNA合成を助け、皮膚・髪の正常維持、血糖値の正常維持、貧血予防になると言われています。また、ビオチンはヒスタミンの元になるヒスチジンを対外に排出する働きがあるとされているため、アトピー性皮膚炎に効果があると考えられています。糖尿病の症状では、血糖値が高い人ほど、ビオチンの血中濃度が低く、ビオチンを投与することで改善されたという報告もあります。そのため、血糖コントロールにも期待されています。尚、生の卵白に含まれるアビジンというタンパク質がビオチンの吸収率を悪くします。糖質、脂質、タンパク質がエネルギーへと転換される際、これを補助する働きを有するのがビオチンで、特にピルビン酸カルボキシラーゼとして作用するビオチンは、糖質代謝において重要な位置を占めています。ビオチンの発見は、皮膚炎を予防するのではないかと指摘され出したことが始まりで、アトピー性皮膚炎以外にも脱毛や白髪、脂漏性皮膚炎などにも有効だと言われています。ただ、その作用メカニズムは、ハッキリ解明されているわけではありません。
ビオチンの基準摂取量(水溶性ビタミン)
性別 |
男性 |
女性 |
年齢 |
目安量(μg/日) |
目安量(μg/日) |
18~29 |
45 |
45 |
30~49 |
45 |
45 |
50~69 |
45 |
45 |
70以上 |
45 |
45 |