バレリアンとパッションフラワー

バレリアン

バレポトリアツムと呼ばれている物質は、中枢神経に作用し、鎮静効果を示すと言われています。一般に、不眠症や頭痛、神経過敏症などに役立つとされています。含有される成分では、このバレポトリアツムをはじめ、精油、アクチニジン、コリン、樹脂、配糖体、アルカロイド、バレリン、タンニンといったものがあります。また、精油成分では、酢酸エステル、イソ吉草酸エステル、酪酸エステルといったものがあります。バレリアン独特の芳香成分は、イソ吉草酸で、これはイソ吉草酸エステルが乾燥中に発生するものです。

パッションフラワー

チャボトケイソウとも呼ばれており、神経系を穏やかなものにする働きがあるとされます。含有される成分にフラボノイドとアルカロイドがあり、これらが精神安定の作用を生じさせると指摘されています。また、血圧を下げる作用もあるとされ、高血圧症にも有効とされています。含有される成分では、ハルモール、ハルミン、ハルマン、ハルマリン、ハルマロールといったアルカロイド類、そしてゴム質や糖類、フラボノイド、ステロールといったものが知られています。

有用で安全性の高い相互作用

バレリアンとパッションフラワーを併用した場合、不眠症及び不安症を軽くするのに有効とされています。ただし、鎮静作用を有する他の成分、そして抗鬱薬、アルコールといったものと組み合わせての利用は禁忌とされます。また、作用を示すまでに数週間の時間を要し、継続して利用することで最大の効果を生じさせることができると言われています。尚、いずれのハーブも鎮静作用を有するため、その利用に注意が必要とされています。