ミルラ/没薬/モツヤク[みるら/もつやく]

ミルラの概要

ミルラはカンラン科に分類されていて、成長すると凡そ四メートル程度に育つ低木となります。利用部位は、ミルラの樹脂で、蒸留にて精油を抽出しています。現在、中東地域を含め、エチオピアやソマリアなどがミルラの生産地として知られています。その利用歴史は古く、古代エジプト時代にまで遡ります。昔から貴重な香料として用いられてきた経緯があります。キリスト誕生の際、フランキンセンスと一緒に捧げたとされる植物で、奇跡の香料や東洋の宝物など様々な呼ばれ方をしています。中国においても、その使用歴史は古いものとなっていて、没薬(モツヤク)という名称で知られています。一般に、ミルラはやる気のなくなった心に活力をいれ、やる気を出させる働きがあると言われています。また、炎症や痛みを伴う呼吸器系の異常に対しても、その症状を緩和し、風邪などの症状を軽減すると共に、免疫力を亢進させる働きもあるとされます。更に、胃酸過多などにも有効とされています。その他、抗酸化性を有することから、老化による皮膚の衰えを予防し、便秘の改善といった働きなども指摘されています。ミルラに含有される成分では、メチルイソブチルケトン、ゲルマクレンB、ゲルマクレンD、α-コパエン、β-エレメン、セスキフラン、クルゼレン、リンデステレンといったものが知られています。

ミルラ/アロマで期待される効能・効果

ミルラのエッセンシャルオイル(精油)としては、去痰・健胃・収斂・通経・発汗・強壮・駆風・抗炎症・消臭作用など。尚、妊婦の方はその利用に注意が必要とされています。