錨草/イカリソウ[いかりそう]

イカリソウの概要

イカリソウは比較的低い山林や平地などに見られる多年草で、メギ科に分類されています。地下茎は太いものとなっています。横に這うように伸長しながら、幾つかのひげ根を発生させる根茎が特徴になっています。茎には、鱗片があり、それを数本発生させます。長い柄が根出葉に見られ、卵形をした小葉を持ちます。その先端部は尖っていて、心臓形をした基部の縁には、細かな鋸歯が刺毛状になって見えます。春が訪れる頃に、花が釣り下がりますが、花弁には距(きょ)があり、見た目は船のイカリによく似ています。イカリソウは乾燥に対して耐性を有しませんが、これは浅根性に起因します。イカリソウの栽培は半日陰で行い、株分けを秋の終わりごろから冬の初めにかけて実施します。イカリソウを採取する際は、株を根元から掘り出し、水を用いて洗浄後、日陰において風干しを行います。尚、イカリソウは葉の形状が船の碇(いかり)によく似ており、名称もこれに由来したものとなっています。日本では、北海道を含め、本州の各地域において見られます。

イカリソウ/薬草で期待される効能・効果

強壮、補精、ヒステリー、鎮静といった目的で利用されています。主に水を用いて煎じたものが利用されていますが、薬酒としての利用も見受けられます。これは、錨草酒と呼ばれるもので、氷砂糖と焼酎を用いて作られています。強精及び強壮作用があると言われていて、また胃弱などにも適していると言われています。