通草/アケビ[あけび]

アケビの概要

アケビは特有の甘味が有り、果実は蔓にぶら下がる感じで見られます。現在、薬用のほか、花材や生け花の用途でも幅広く利用されています。かつては、和菓子様に利用されていた経緯があり、果実以外の部分も食用にされていたと言われています。口が開いてないものを採取して保存しておくと、程よい感じで熟して口を開きます。開いた部分の真ん中に位置する種子は、その周りを白色の果肉で覆われています。また、春に採取されたまだ開花していないアケビの花芽を食用にしたり、若葉を塩漬けにして利用したり、或いは乾燥させて茶剤にしたりされます。アケビの蔓は白っぽく硬くなっていますが、利用部位はそのうち太い部分が良いとされています。更に蔓だけでなく、根や葉、果実など、多くの部分が薬草として作用すると言われています。蔓の採取は、開花時期に行い、その外皮を除去して、天日干しで乾燥させます。煎剤として利用する場合は、水を用いて煮詰め、これを一日三回に分けて飲用します。主な薬効は尿道炎や膀胱炎、腎炎などで、それらに伴う浮腫みにも有効とされています。アケビの根部分も茶剤としての利用が一般的で、おできなどにも有効とされています。

アケビ/薬草で期待される効能・効果

利尿・鎮痛・消炎・通経作用など。含有される成分では、トリテルペノイドサポニンや通草ン、カリウム塩といったものがあり、このうち通草ンは果実に含有される配糖体となります。利尿作用の他、抗癌作用や抗菌作用なども指摘されています。