柿/カキ[かき]

カキの概要

カキの単生の雌花は、四つに裂けた萼を持ち、複数つく雄花は少し小さくなっており、雌雄雑居性となります。花は葉腋につき、位置は、本年生枝の基部周辺となります。カキの鐘形の花冠は淡黄色で、毛が若枝に見られます。楕円形状をした葉には、鋸歯は見られず先端は尖っています。カキの品種によって果実の大きさも異なり、萼は比較的長く存在しています。カキノキ科に分類される柿(かき)は落葉高木であり、古くは中国より伝わったと考えられています。カキの野生種は暖地に分布しており、ヤマガキと呼ばれています。こちらは、毛が葉や枝に沢山見られ、小さい果実が特徴になっています。繁殖は接木で行い、採取された葉は蒸して乾燥させます。萼は未熟な果実のものを選んで採取し、天日干しで乾燥させてから利用されます。果実は、粉砕して一定期間保存後、生渋(きしぶ)にします。これは搾り汁のことを指していて、容器に入れて保存できます。保存期間が長いほど、高い評価を得ます。尚、柿は漢方の領域でも使われており、柿蒂(してい)と呼ばれる生薬名を有します。これは柿のへたの部分のことで、萼とも言われています。

カキ/薬草で期待される効能・効果

血圧降下作用など。またしゃっくり止めなどにも利用されていて、これは果実の萼部を使ったものとなります。一方、血圧低下には柿渋が用いられています。柿渋は水で薄めて使用されており、萼は水を使用し、煎じて飲用されています。また、乾燥させた柿葉は、茶剤として常飲されます。