浜防風/ハマボウフウ[はまぼうふう]

ハマボウフウの概要

ハマボウフウの葉は貝のお吸い物などにいれると、風味が良くなると言われていて、更に刺身などのつまとして加えられることもあります。セリ科に分類されるハマボウフウは多年草であり、別名ではヤオヤボウフウとも呼ばれています。これは、八百屋さんにおいて販売されていることに由来する名称となっています。花は、六月を迎える頃に開花させ、その形状は傘状になっています。海岸などの砂浜に多く見られ、薬用としては、この根部分を利用します。また、防風(ぼうふう)と呼ばれる中国産の植物の代替用としても使われます。これは、漢方の領域において処方されるボウフウで、ハマボウフウとは異なるものとなります。現在、輸入物の中国産防風が市場へ出回っているため、代替用として使われていたハマボウフウの利用頻度は減ってきたと言われています。動物実験による報告では、鎮痛作用や解熱作用が示されたものがあります。防風は、中風の予防や風邪の予防といったものに由来する名称とも言われています。北沙参(ほくしゃじん)は中国において呼ばれるハマボウフウの名称であり、現地ではボウフウの代わりに浜防風を使うことはないとされています。

ハマボウフウ/薬草で期待される効能・効果

リウマチ、肥満、高血圧、ニキビ、蕁麻疹及び湿疹、耳及び鼻の異常といった症状に対して利用されますが、何れも漢方での配合及び処方に従って用いられています。