ガガイモの概要
ガガイモは夏を迎える頃に、長い花柄を葉腋に発生させ、散形に淡紫色の花をつけます。花冠の内部には毛が見られ、五つに裂けます。広披針形をした果実の表面には疣状(いぼじょう)の突起物が見られ、完熟すると裂けて内部から種子が白っぽい長い毛つけて現れます。地下茎は長くなっており、対生の葉を有します。その色は緑色をしていて、形状は心臓形となります。茎や葉部を傷つけると、白っぽい乳液が流れ出てきます。ガガイモ科に分類されるガガイモは、つる性多年草で、日本各地の山野において見られます。白い線状となった地下茎は、伸長すると茎を先に現します。ガガイモの栽培は、肥えた土壌で且つ水はけのよい日差しの当たる場所において行います。利用部位は、葉及び果実内部の種子となります。夏が訪れる頃に葉を採取し、陰干しによって乾燥させます。果実は秋を迎える頃に採取し、天日干しをしてから乾燥させ、その後、内部の種子を取り出して利用します。尚、漢方の領域においてもガガイモは利用されており、羅摩子(らまし)と言われる生薬名を有しています。これは、ガガイモの種子部を意味します。
ガガイモ/薬草で期待される効能・効果
解毒・強精・止血作用など。葉部は解毒の他、腫れ物に対しても利用されます。一方、果実部は止血や強精といった目的で利用されています。損傷した皮膚の傷には、種子に生えている白毛を当て、止血に用います。