無花果/イチジク[いちじく]

イチジクの概要

古代ギリシアやエジプトなどでは、イチジクの栽培化が紀元前より行われていたと考えられており、このことからもアラビア周辺が原産地と推測されています。掌状で幾つか裂けた大きな葉を持っており、互生しています。損傷されると白乳液を流出します。伸長した新しい枝には、花を取り込んだ葉腋に袋が発生します。育つ際は下に見られるものから順に成長し、袋は更に拡大されていきます。球形で壁は厚く、内部に花が沢山見られます。一般に栽培されているイチジクは、種子をつけないものとなっています。成熟した袋は、暗紫色に変化し、強い甘味を有するようになります。イチジクは下のものから育つため、収穫する際は、下のものから順に行います。浅根性であるため、乾燥には耐性がありません。そのため、灌水を行います。繁殖は挿し木で容易におこなえるため、これによってイチジクの栽培が行われています。採取されたイチジクの果実は、乾燥と共に生食されるのが一般的です。

イチジク/薬草で期待される効能・効果

痔にも有効とされていますが、滋養および緩下目的で利用されています。また疣(いぼ)には、乳液が良いとされています。この乳液は、葉から抽出したものになりますが、健全な肌に塗布すると痒みを発生させることもあります。その他、入浴剤として用いられたり、冷え性や神経痛、腰痛といった症状の改善目的でも利用されています。