茜/アカネ[あかね]

アカネの概要

アカネは蔓性(つるせい)の多年生草本で、茎には逆棘があり、その形状は四角になっています。夏を迎える頃に花茎を上部葉腋より出して、小さな花をつけます。そして、成熟した黒色の果実をつけ、その形状は球形になっています。アカネの根は乾燥させると暗紫色に変色しますが、生だと黄赤色をしていてツヤがあります。アカネ科に分類される茜(あかね)は、日本の本州から南側で見られ、主に山野において生息しています。アカネの栽培は、五月が訪れる頃に茎を切りますが、その際、葉を数節残します。また、根部分を掘り出して腐植土に植えますが、水はけのより土質を選びます。アカネが採取されるのは秋頃で、とった根と果実は水で洗浄した後、天日干しします。茜で利用されるのは、乾燥させた根及び果実部となります。尚、根部分は蔓(つる)を辿って探り当てます。

アカネ/薬草で期待される効能・効果

強壮・利尿・解熱・止血・通経作用など。主に腎臓病や月経不順、口内炎、扁桃炎、喀血(かっけつ)、鼻血といった症状に対してその改善目的で利用されています。いずれも、根部分を煎じて、それを飲用します。その他、染料などに根部分が用いられることもあります。媒染剤として木灰を利用し、色は赤黄色になります。尚、漢方の領域でも果実及び根を乾燥させたものが利用されており、生薬名では茜草根(せんそんこん)と呼ばれています。