唐辛子/トウガラシ[とうがらし]

トウガラシの概要

日本の名産では、広く知られる辛子明太子(からしめんたいこ)というものがありますが、正確には博多の特産品となります。寒い日が続く時期、晩酌の肴に辛子明太子を食するケースも多いと思われますが、これを食べることによって体の中から温まるのは、唐辛子(とうがらし)が混入されているためです。唐辛子はピリリと辛い辛味を有しています。原産地は南アメリカと言われていて、ナス科に分類される野菜となります。暖地では、多年生低木となりますが、日本においては一年生草となります。このピリリとした辛味を持つ唐辛子は、広くスパイス(香辛料)として使われており、その品種も非常に多くなっています。これは改良が頻繁に行われてきたためとなります。一般に、ナス科に分類される植物には生理活性を強く有するものが多いと言われています。唐辛子では、更に強い辛味を持つ、フシミトウガラシやヤツブサ、タカノツメと呼ばれる品種が選抜して用いられています。トウガラシは漢方の領域において使われることはそんなにありませんが、日本薬局方にはトウガラシの名称で記載されています。また、西洋医学においてはエタノールを用いて成分を抽出したトウガラシをチンキ剤として使われています。これをトウガラシチンキと呼んで、軟膏や液剤、パップ剤といった利用形態で使われています。皮膚へ刺激を与えるとされているため、配合されるというわけです。

トウガラシ/薬草で期待される効能・効果

食欲増進作用、健胃作用、皮膚刺激作用など。