山葵/ワサビ[わさび]

ワサビの概要

ワサビは根を摩り下ろした際に発する、特有の辛味があり、この成分は茎及び葉を含めて全草に存在しています。日本では昔から自生する植物の一つとして知られており、その利用の歴史も古いものとなっています。ワサビが栽培化され出したのは、江戸時代以降のこととなります。辛味成分は酵素の働きがあるため、摩り下ろしても直ぐには、特有の辛味がでません。揮発成分であり、二十分程度してから辛味が増すと言われています。ただし、長い時間空気に触れていると、徐々にワサビの辛味は消失していきます。アリルカラシ油と呼ばれる成分で構成されており、抗菌、抗カビ、虫除けなどの働きがあることで広く知られています。ワサビは日本各地の山間部において清流の浅瀬などに見られる植物で、アブラナ科ワサビ属に分類されています。根茎は地中において横に伸長し、節が沢山見られます。この根茎は野生だとあまり肥大化していません。栽培されたものは円柱形状に肥大化したものとなっており、根からそのまま葉が発生します。形状は心臓形をしていて、小さな花を春を迎える頃に沢山開花させます。含有される成分では、アリルカラシ油をはじめ、メチルスルフィニルヘキシルカラシ油、ω-メチルチオアルキルイソチオシアネート、ペルオキシダーゼといったものがあります。

ワサビ/薬草で期待される効能・効果

健胃・解毒・抗菌・鎮痛・収斂作用など。一般に、消化器系の異常である下痢や食欲不振、そして神経痛といった症状に対して、その改善目的で利用されています。利用する際は、摩り下ろした山葵を外用として直接患部に塗布されます。また、多くは料理に添えるために摩り下ろして利用されています。