オケラの概要
オケラは開花時に根葉が見られないのが特徴で、茎の下側にある葉には、細かい刻みがその縁に見られ、裂けて羽状になっています。根茎には節が存在し、長くなっています。この茎は伸長に伴って、硬くなり、更に葉部も硬直して行きます。オケラは雌雄異株の多年生草本で、日本では日差しのあたる山地や丘陵地において見られます。秋が訪れる頃に、白っぽい頭花を茎頂部につけます。栽培は、秋に株分けを行い繁殖させますが、水はけのよい土壌と、日差しのあたる場所が最適とされています。十一月を迎えるころに茎が枯れだしますので、オケラの採取はこの時期に行います。根部を掘り出し、水を用いて洗浄し、外皮を除去した後に、陰干しで乾燥させます。外皮はコルク質になっており、陰干しする際も空気の流れの良い場所を選びます。また、カビ止めや屠蘇散(とそさん)への配合といった使われ方をすることもあり、焚いたものを梅雨の時期にカビ止めとして用いられたり、配合された屠蘇散を正月に利用されたりします。キク科に分類されるオケラは、漢方の領域で白朮(びゃくじゅつ)といわれる生薬名を持ち、これは外皮を除去した根茎の部分となります。更に、蒼朮(そうじゅつ)と呼ばれるものは、白朮より香味が高く、乾燥させたホソバオケラの根茎を用いたものとなります。これは原産地を中国としていますが、日本においても見られる品種です。
オケラ/薬草で期待される効能・効果
利尿、浮腫み、解熱、頻尿、健胃、といったものに対して作用を有すると言われています。通常、水を用いて朮を煎じ、それを飲用します。