接骨木/ニワトコ[にわとこ]

ニワトコの概要

ニワトコの花は小さく白色になっていて、これを春が訪れる頃、円錐状の花序に密につけます。果実は成熟すると赤色になり、その形状は小球形をしています。大きな髄が枝に見られ、葉は複葉で数枚の小葉を有します。日本各地の山野に見られ、落葉低木となります。またセイヨウニワトコとエゾニワトコなどもあり、芳香性を有する花を持ち、黒実及び赤実を有するものがセイヨウニワトコとなります。一方、毛状になった突起が花序に見られるものがエゾニワトコになります。栽培は、挿し木及び実生にて行われ、植えた後は沢山側芽が出てきます。この内数本残して他は全て切り取ります。採取は、夏にとられるのが枝部で、春と夏の間にとられるのが葉部となります。いずれも天日干しにて乾燥させて利用されますが、枝は刻んで細かくしてから干すのが良いとされています。また、日本の接骨木は芳香性がないため、あまり利用されませんが、セイヨウ接骨木に限っては、半開きの花を採取し、これを陰干しにて乾燥させ、その後、利用されます。

ニワトコ/薬草で期待される効能・効果

利尿作用、発汗作用など。また、水腫や筋骨挫傷といった症状に対しても、その改善目的で利用されています。利用する際は、水を用いて乾燥させた葉を煎じ、これを一日三回に分けて飲用されます。適応症は、浮腫及び水腫などとなります。また、夜尿症や風邪といった症状には、水で煎じた乾燥後の花を、温めて飲用されます。挫傷などには、乾燥させた茎葉を水で煎じ、これを患部において温罨法されます。