苦参/クララ[くらら]

クララの概要

クララは本州や九州、四国など日本各地において見られる大形の多年生草本で、中国や朝鮮半島、アムール、モンゴルといった地域にも分布しています。夏が訪れる頃に蝶形花が穂に変化して、枝及び茎に発生し、その色は淡黄色をしています。クララが開花する際は、下側から咲きあがり、その後、長い莢が下に垂れます。クララは成長すると凡そ一メートル程度に達する高さとなり、奇数羽状複葉で、互生した葉を有します。沢山、子葉が見られ、その形状は長楕円形をしています。食味はほとんどありません。クララを栽培する際は、春に種子をまいたり、株分けによって移植されたりします。通常、大株で立っており、山野に多く見られます。クララの採取時期は秋から冬にかけてとなります。極力、よく育っている株の地上部を取り除き、その後、根部を掘り出します。そして、水を用いて洗浄し、その際、細根を除去します。更に外皮を取り去り、天日干しで乾燥させたものが薬草として利用されています。また、一度乾燥させた根は、湿気にさえ気をつければ長期保存も可能となっています。尚、苦参は漢方の領域でも利用されており、苦参(くじん)と呼ばれる生薬名を持っています。これは、根自体或いはその外皮を除去して乾燥させたものを指しています。

クララ/薬草で期待される効能・効果

利尿・健胃・鎮痛作用など。漢方の領域では、慢性腹膜炎、慢性胃カタル、駆虫、婦人病に関わる下腹部の充血といったものに使われています。利用する際は、水を用いて煎じ、それが飲用されます。