石蕗/艶蕗/ツワブキ[つわぶき]

ツワブキの概要

ツワブキの花茎は、十月が訪れる頃、凡そ五十センチ程度となって現れ、上側で枝分かれし、頭状花をつけます。その色は黄色になっています。花の真ん中は管状花で密になっており、外側の周りには舌状花が並んでいます。ツワブキの花は凡そ四センチ程度の径を有し、どちらも結実します。汚褐色の冠毛が実に見られ、これが風力によって飛散します。長柄を有する根生葉はツヤがあって厚くなっています。ツワブキは独特の匂いがし、その形状は腎臓形となっています。内部に向いて最初に巻く若葉には、長毛が見られます。その色は、灰褐色をしていて時間の経過と共に無毛になっていきます。ツワブキは石川県及び福島県より西側にあたる日本各地の海岸近辺に見られる植物で、常緑多年草となります。ツワブキの栽培は、株分けによって行われ、その際、日差しのあまりあたらない半陰地が適しているされています。石蕗を採取する際は、適宜、生葉を必要量だけとられています。また、観賞用に栽培されているものも存在しています。

ツワブキ/薬草で期待される効能・効果

排膿作用、解毒作用など。また皮膚疾患に対してその改善目的で用いられることもあります。肉や魚といった食品による食あたり及び中毒などに対しては、生葉を用いた絞り汁が飲用されています。打撲や腫れ物、凍傷といった症状には、火で焙った生葉を揉んで、それが直接患部にあてられています。