紫陽花/アジサイ[あじさい]

アジサイの概要

ツヤを持つアジサイの葉は対生しており、その太さも厚くなっています。大きな花序を持ち、その大半が中性花から構成されています。大形の萼を持ち、そのため花弁状で際立っています。一方、小さくて控えめな両性花は僅かとなっています。ガクアジサイと呼ばれるものは、近縁種で、アジサイの原種により近い品種と考えられています。このガクアジサイは、多数の両性花を有し、中性花は周りのみに見られるようになっています。また、花序の頂部は平になっているのが特徴です。ユキノシタ科に分類されるアジサイは落葉低木であり、もともと日本においてガク紫陽花より改良されたものとされています。また、変種とされるものでは、アマチャというものがあります。これは、寺院などで栽培されるケースの多い品種ですが、ごく僅かに山地においても見られます。紫陽花は、漢方の領域では使われない園芸種であるため、生薬名はありません。また、栽培は梅雨が訪れるころが適していると言われていて、その際、挿し木で増殖させます。採取は、夏が始まるころが適していると考えられていて、葉や花部が利用されています。

アジサイ/薬草で期待される効能・効果

解熱作用など。昔から一定期間ごとに発生する熱病である瘧(おこり)に用いられてきた経緯があります。利用部位は、葉及び花部で、これを水を使って煎じ、飲用します。中でも、瘧には有効とされていて、早朝に飲用すると、その日は発症しないと言われています。