千振/センブリ[せんぶり]

センブリの概要

日本では、ドクダミやゲンノショウコと並んで民間薬において代表的な薬草の一つとなるのがセンブリです。。湯で千回かき混ぜても苦い味が消えないところに名称も由来していて、地域によっては薬草(くすりぐさ)、医者倒し(いしゃだおし)、薬草(やくそう)と呼ばれています。センブリは、日本での使い方が大陸においてもそのまま採用されていますが、薬草の大半は中国などからその使い方が日本へ伝わっています。センブリの近縁種では、ゲンチアナやセントーリといった植物も存在していますが、これらは西洋ハーブとなります。また、リンドウはセンブリと同種になります。センブリは本州から九州に至る日本各地の草地などに見られ、成長すると茎は凡そ二十センチ程度の高さに育ちます。紫色を帯びた茎は直立します。葉は対生で細長くなっています。白色の花を夏と秋の間に葉腋や枝の先っぽにつけます。花には紫の筋も見られます。千振に含有される成分では、フラボノイドやトリテルペノイド、そしてスウェロシド、アマロゲンチン、スウェルチアマリン、ゲンチオピクロシド、アマロスウェリンといったセコイリドイド配糖体、またキサントン誘導体であるスウェルチアノリン、スウェルチアニンといったものがあります。

センブリ/薬草で期待される効能・効果

整腸・鎮静・解熱・血行促進・健胃・育毛・消炎・美白効果など。一般に、暴飲暴食、それに伴う胃のむかつき、しみやそばかす、脱毛、消化不良、食欲不振、胃弱、腹部膨満感といったものにその改善目的で使われています。また、根を含めた全草を採取し、これを乾燥させて煎じたものが飲用されます。外用では、シミやソバカスなどに煎剤を使い、チンキ剤は頭皮をマッサージするため、それを塗布し養毛します。