現の証拠/ゲンノショウコ[げんのしょうこ]

ゲンノショウコの概要

ゲンノショウコは夏を迎える頃に開花させる植物で、半日陰或いは湿った土壌などに見られます。日本では、東の方と西の方とではその花の色が異なり、白っぽい花を持つのが東側とされています。一方、西側のそれは紫紅色や赤みをおびたピンク色になっている傾向にあります。ゲンノショウコは古くから薬草の一つとして用いられてきた経緯があり、下痢止めの働きがあるとして知られていました。夏が訪れた頃、葉に含有されるタンニン量が最大とされていて、この時期に全草を採取し、これを水を用いて洗浄後、日陰干しにして乾燥させたものが薬草として利用されています。ゲンノショウコの全草を乾燥させたものは、水を用いて煎じ、これを一日三回にわけて飲用するのが理想的とされています。また、濃度を濃くした煎汁は、湿疹やかぶれといった症状に対して冷湿布されたり、擦り傷や切り傷といったものにその液汁を直接塗布されて利用されたりしています。ゲンノショウコの別名では、「ミコシグサ」、「イシャイラズ」、「タチマチグサ」などと呼ばれていますが、近縁種ではアメリカンクレーンズビルといった植物が存在しています。こちらは、西洋ハーブの一つとなります。ゲンノショウコは日本各地の山野などに見られ、五弁の花を夏に咲かせます。現の証拠に含有される成分では、ミネラル類であるカルシウムをはじめ、クエルセチン、没食子酸、タンニン、コハク酸といったものがあります。

ゲンノショウコ/薬草で期待される効能・効果

利尿・消炎・健胃・強壮・抗菌・緩下・整腸作用など。一般に、下痢や便秘、それに伴う腹痛、湿疹やかぶれ、しもやけ、切り傷、擦り傷、ただれ、そして扁桃炎や口内炎、生理痛、生理不順、食中毒、更に習慣生活病である動脈硬化や糖尿病といった症状にもその改善目的で使用されています。利用する際は、全草を夏に採取し、これを乾燥させたものが水を用いて煎じられ、飲用されています。