牡丹/ボタン[ぼたん]

ボタンの概要

ボタンの花は、五月が訪れる頃に本年の枝の上部の端につけます。大形であり、数は一個となります。直立した幹は、進むにつれて枝分かれし、葉は羽状分裂しています。卵形から披針形をした子葉をもち、先は複数裂けるか全縁となっています。ボタンは原産地を中国としていて、観賞用にも栽培化されている落葉低木となります。ボタンが日本へ伝わった当時は、単弁花とされていて、現在では重弁花も栽培されているため、色と形は多種多様になっているものと思われます。ボタンの栽培は、水はけがよく、日差しが良く当たり、膨軟土を有する場所において行われます。また、肥大化させるため、自らの根を生じさせ発達させるため、蕾が現れたら除去します。この根が利用できるまでになるには、数年かかると言われています。ボタンの採取は、九月の終わり頃から十月の初めが適しているとされ、その際、掘り出した根は水を用いてよく洗浄し、皮を裂いて、硬い芯を除去し、皮のみにします。これを天日干しにて乾燥させたものが薬用として利用されます。

ボタン/薬草で期待される効能・効果

浄血・鎮痛・消炎・解熱作用など。また月経痛や月経不順といった婦人病の諸症状に対してその改善目的で利用されています。特に漢方の領域においても婦人病に適用されており、一般には産後の諸症状に対して利用されています。根皮を水で煎じ、これを一日三回にわけて飲用されます。