ニシキギの概要
ニシキギは日本原産の樹木の一つとされていて、日本各地の山野などで見られます。紅色の実を秋が訪れる頃につけます。この実は、シラミの駆除に用いられていた経緯が有り、水で洗浄後、天日干しにて乾燥させ、それを煎じたものが髪の毛の洗浄に使われていました。また、実を粉砕したものに水や油を混ぜて練ったものが髪の毛に塗布されたりもしていました。ただ、実に含有される脂肪分には、下痢や腹痛、吐き気といった症状を引き起こす成分が含まれているため、内用に用いられることはありません。別名では、「ソメキ」、「シラミコロシ」、「ヤハズニシキギ」などとも呼ばれています。名称は、紅葉の綺麗な樹木であるため、その姿が錦の織物に例えられたところに由来しているとされます。ニシキギ科ニシキギ属に分類されるニシキギは、成長すると凡そ三メートルに及ぶ高さに育つ落葉低木となります。枝に翼が見られ、ヒレ状に発達したコルク質からなります。小さな花を五月が訪れる頃につけ、その花は葉の付け根部分に見られます。花の色は黄緑色になっています。錦木に含有される成分では、シネオール、サフロール、メチルチャビコール、メチルオイゲノール、シトラール、マグノサリシン、オイゲノール、アネトールといった精油成分があります。
ニシキギ/薬草で期待される効能・効果
鎮痛・鎮静・消炎作用など。一般に、打ち身や生理不順、棘刺されといった症状に対してその改善目的で利用されています。利用する際は、外用で、実を秋に採取し、これを煎じて用いられます。また内用では、適宜採取した翼を乾燥させ、これを煎じて飲用されています。