野茨/ノイバラ[のいばら]

ノイバラの概要

五弁花が夏を迎える頃に咲き、その色は白色になっています。ノイバラの果実の形状は球形をしていて硬く、赤く熟します。細い茎は長く伸長し、枝分かれをしながら茂ります。尖った棘(とげ)が枝に見られますが、稀に棘を持たないものも存在します。奇数羽状複葉となる葉は互生します。ノイバラは日本各地の河岸や原野において見られ、つる性の落葉低木となります。同じ仲間では、地面を這う蔓(つる)を持つテリハノイバラと呼ばれるものもあり、ツヤのある葉を有します。また、利用法においてもノイバラと同じです。栽培は、挿し木にて行われ、前の年の枝を切って利用します。時期は発芽前とされていて、通常、春を迎える頃となります。小さい枝が沢山出てくるのも特徴です。ノイバラの採取は、完熟していない時期が薬用に適しているとされていて、大体十月が訪れる頃となります。この時期の野茨の果実を採取し、薄くして天日干しにて乾燥させ、その後、薬草として利用されます。

ノイバラ/薬草で期待される効能・効果

瀉下作用、利尿作用など。主に便秘の改善に適している薬草であり、乾燥させた果実を水で煎じ、一日三回に分けて飲用されます。下剤としての作用が非常に強くなっているため、最初は少量から開始します。結果を見ながら適宜、使用量を増減します。また、脚気及び腎臓による浮腫に対しても、同様に水で煎じて飲用されます。