フキの概要
フキの茎、葉、花はいずれも食用にされていて、特に花はフキノトウとして広く知られています。アクを抜いて茹でて使用するものでは、胡麻和え、蕗味噌、酢の物、蕗飯といったものがあります。また天ぷらなどに葉及び花が利用されており、煮物である伽羅蕗(きゃらぶき)には、茎が用いられます。フキの品種では、アキタブキと呼ばれる秋田県産のものやラワンブキと言われる北海道産のものがあります。いずれも大形のものであり、茎や葉の長さは凡そ二メートル前後となっています。近縁種では、バターバーなどが知られており、こちらは西洋ハーブの一つとなります。フキは日本各地の湿地帯や山野にみられ、雌雄異株となります。繊維質からなる茎は、真ん中が空洞になっています。密に灰白色の毛が生える葉を持ち、多肉質になっています。春を迎える頃、球状に集合した花穂から花が咲きます。花穂は、管花状をしていて、苞に覆われています。含有される成分では、ケルセチンといったフラボノイド類、ミネラル類であるカルシウム、そして、サポニン、タンニン、フキノトキシン、コリン、またビタミン類であるビタミンB群、ビタミンC、カロテンなどがあります。
フキ/薬草で期待される効能・効果
鎮咳・解熱・去痰・健胃作用など。一般に咳や痰を鎮めるために利用されたり、発熱や胃腸障害などに対してその改善目的で利用されます。利用する際は、葉を乾燥させたものを、水で煎じて飲用されます。また、虫刺されなどには、揉んだ生葉の液体をそのまま直接患部に塗布されます。