フジバカマの概要
フジバカマは対生した葉を持ち、下の方は三つに深く裂けています。上側は裂け目はなく、鋸歯が縁に見られます。乾燥が進んでくると特有の芳香を放ち、生のままでは分かりにくくなっています。かつては、中国より伝わったものが帰化植物になったと考えられていましたが、現在では、日本在来種の存在が示唆されています。フジバカマは関東地域より西側に見られ、今日では絶滅の危険性が危惧されている植物の一つになっています。ヒヨドリバナは、フジバカマとよく似たものになっていますが、こちらは乾燥後も香りを放ちません。薄い葉は、ツヤがなく、小さな点が薄く葉の裏に見えます。また開花した花は、淡紅色及び白色となります。フジバカマの栽培は株分けにて行われます。種子でも可能となっていますが、株分けの方が容易とされています。フジバカマの採取は、蕾(つぼみ)を持つ茎葉をとり、その後、天日干しにて乾燥させたものが薬用として利用されます。
フジバカマ/薬草で期待される効能・効果
利尿作用など。また、入浴剤や矯香としても使われています。生薬名は蘭草(らんそう)と呼ばれており、これは藤袴の全草となります。これを乾燥させたものとタラノキ樹皮及びカキドオシを煎じて一日三回に分けて飲用すると、糖尿病の予防に有効と言われています。また、蘭草を刻んだものを入浴剤として用いると、痒み止めに作用すると言われています。