ヒガンバナの概要
花茎は、彼岸(ひがん)が訪れる秋頃に現し、花を数個、頂部につけます。その色は赤色になっていて、雄しべが六本、そして長く突出した雌しべが一本現れます。花の時期が終了すると、葉が伸長し、種子はありません。鱗茎がスイセンと同様に、地下に見られ、黒くなった外皮を持ち、その形状は卵状球形をしています。少し太めの白根が下側に見られます。濃い緑色をした葉を持ち、その形状は線形をしています。裏側と中脈は白みを帯びています。全体に毒を有する多年生草本となります。ヒガンバナは日本各地のあぜや堤防、墓地、路傍などに見られ、あまり人の介入しない場所において好んで発生します。ヒガンバナの栽培は、子球を利用し、これを分球させて繁殖させます。ヒガンバナの採取は、生の根茎を適宜、とります。尚、ヒガンバナ科に分類されるヒガンバナは、地域によって様々な生薬名を有し、漢名では石蒜(せきせん)と書かれます。一般に、彼岸花は有毒であるため、内用されることはなく、生の根茎が直接、外用として使われています。
ヒガンバナ/薬草で期待される効能・効果
腎臓病による水腫や肋膜炎及び腹膜炎といった症状に対してその改善目的で利用されています。利用の際は、摩り下ろした数個の球根を使い、これをガーゼなどに厚く塗布し、それをそのまま患部に直接貼り付けます。