山茱萸/サンシュユ[さんしゅゆ]

サンシュユの概要

日本では、公園や庭園などでよく見かける植物で、渡来したのは江戸時代以降と言われています。サンシュユは春を迎える頃、短い枝の先っぽに小さい花を散形花序につけます。その色は黄色をしていて、葉より先に開花されます。長楕円形をした核果は、成熟すると紅色になり、見た目はグミの果実のようになっています。サンシュユの食味は甘さと共に酸味を有します。樹皮は自然に剥がれてしまい、対生する葉は、卵形或いは長楕円形をしています。サンシュユは、日本においても栽培されていますが、原産地は朝鮮半島や中国とする落葉小高木です。サンシュユの栽培は、株分け及び実生によって行われ、採取は八月を迎える頃に実施されます。その際、紅熟した果実を選び、これを果肉のみにして種子を圧出させます。その後日干しにして乾燥させますが、色は紫黒色へと変色します。尚、ミズキ科に分類される山茱萸(さんしゅゆ)は、漢方の領域においても利用されており、山茱萸の名称をそのまま生薬名としています。これは、紅熟した果実のことを指しています。

サンシュユ/薬草で期待される効能・効果

滋養強壮作用、頻尿、冷え性、寝汗、不眠症、収斂作用など。また低血圧症状の改善にも利用されています。通常、水を用いて煎じ、それを一日三回に分けて飲用されています。尚、漢方の領域では、滋養強壮以外に、止血や強精なども目的として配合され、且つ処方されます。