棗/ナツメ[なつめ]

ナツメの概要

小さな花を夏が訪れる頃に葉腋へ複数つけます。滑らかなナツメの果実は球形から長楕円形をしていて、中に一個の種子が含まれています。また、大棗(だいそう)は豊富な果肉を含み、その大きさも大きくなっているもののことを指していて、質の良い棗(なつめ)とされています。更に実太(さねぶと)は、大きな種子を持っているものを意味します。対生した棘(とげ)が枝に見られ、ツヤがあって卵形をした葉を有します。小枝へと互生し、羽状複葉のようになっています。ナツメの原産地は南ヨーロッパとされていて、日本へは中国を経由して伝わったとされています。それが野生化したものも見受けられます。ナツメの栽培は日差しがよくあたる場所で行われ、株分け及び実生によって繁殖させます。ナツメの採取は、黄褐色に変色する九月から十月にかけての果実をとり、これを蒸して天日干しで乾燥させたものが薬草として利用されています。尚、ナツメは漢方の領域でも利用されており、大棗がそのまま生薬名として使われています。この大棗は、果実のことを指します。

ナツメ/薬草で期待される効能・効果

強壮・利尿作用など。また緊張からくる筋肉痛や咽頭炎、知覚過敏といった症状に対してもその改善目的で使用されています。利用する際は、大棗を使い、水を用いて煎じ、これが飲用されています。また併用する薬草では甘草(かんぞう)との組み合わせが薦められています。尚、胃弱の方に対しては、その使用を控えるのが良いとされています。