羊蹄/ギシギシ[ぎしぎし]

ギシギシの概要

ギシギシは日本において平安時代からその薬効が認められていたと言われていて、古くから利用されてきた薬草の一つに数えられています。ギシギシで良く知られる薬効としては、抗菌作用と緩下作用などで、湿疹やかぶれ、ニキビ、水虫といった抗菌性を期待しての使われ方と、便秘に対して緩下作用を期待しての用いられ方がされてきました。ギシギシを抗菌目的で利用する際は、根を乾燥させて、それを水で煎じて飲用されます。緩下目的で使われる場合は、根を生のまますりおろして患部に塗布されます。また、ギシギシは漢方の領域でも利用されてきた経緯があり、羊蹄(ようてい)と呼ばれる生薬名を持っています。更に羊蹄実(ようていじつ)と羊蹄根(ようていこん)に分類されていて、それぞれ実と根部が区別されるに至っています。作用は、どちらもあまり変わらないとされていますが、根部の方が実よりも早く作用すると言われています。何れも、漢方において大黄(だいおう)の代替用として使われるケースも見られるため、別名では野大黄(のだいおう)や和大黄(わだいおう)などと呼ばれることもあります。その他、ギシギシの根部は染料としても利用されています。羊蹄は日本各地の畑や川辺などにおいて見られる植物で、近縁種ではイエロードッグと呼ばれる西洋ハーブが存在しています。尚、含有される成分では、エモジン、アントラキノン類、クリソファノール、ネポジンといったものがあります。

ギシギシ/薬草で期待される効能・効果

止血・緩下・抗菌・収斂・胆汁分泌促進・強壮作用など。通常、皮膚疾患である痒みやかぶれ、水虫、ニキビといった症状に対して利用されていますが、便秘などにも有効とされています。