紫/ムラサキ[むらさき]

ムラサキの概要

ムラサキの葉の付け根部分には、六月から七月にかけて葉状苞葉間に小さい花を咲かせます。その色は白色で、果実は四粒発生し、灰白色をしています。太い根を持ち、これが乾燥すると暗紫色になります。直立した茎を有し、成長すると凡そ五十センチ程度に育ちます。また、上側部分で分岐しています。斜上粗毛が茎と共に葉にも見られます。その形状は披針形をしていて互生します。基部と先っぽは細くなって柄はみられず、少数脈が少し平行して全縁に見られます。ムラサキは北海道から九州に至る日本各地のやや冷涼地域の草原や山地などに見られ、多年生草本となります。また、野生化したものはあまり見られないとも言われています。ムラサキの栽培は、播種にて行い、水はけのよい半日陰の場所を使います。ただ、ムラサキの栽培は困難と言われています。ムラサキの採取は、根を秋が訪れる頃に採取し、これを水を用いて洗浄後、天日干しで乾燥させたものが薬草として利用されています。ただし、紫の野生種はほとんど絶滅しているとされるため、採取は栽培種に限ります。

ムラサキ/薬草で期待される効能・効果

解毒・解熱・利尿作用など。また、細胞の再生を促進するとされているため、火傷や痔疾(じしつ)、皮膚病などにも有効とされています。利用する際は、乾燥させた根部を使い、水で洗浄してから煎じ、これを一日三回に分けて飲用されます。