鼠黐/ネズミモチ[ねずみもち]

ネズミモチの概要

ネズミモチの実は十一月から十二月にかけて成熟しますが、その際、黒くなった実を沢山つけます。これを指などで圧力を加えると、周りに種子が飛散します。この実が、ネズミの便に良く似ていることと、モチノキに葉及び枝が似たようなものになっているところが、名称に由来しているとされます。ネズミモチは日本各地の庭先や公園などに多く見られる植物です。利用されるのは、実とともに葉が対象になっており、一般には強壮や健胃といった目的で薬用にされています。ネズミモチの実は女貞子(にょていし)と呼ばれる生薬名を有し、これを乾燥させて使われます。現在、日本の市場へ流通している女貞子は、中国産のもので正確にはネズミモチではありません。近縁種とされる同じ仲間のトウネズミモチで、この品種は明治時代以降に日本へ伝わったとされるものです。鼠黐と同じく、庭先や公園などで多く見かける植物となっています。乾燥させた女貞子は、水を用いて煎じ、それが飲用されます。また、ホワイトリカーに漬け込んで薬用酒にされることもあり、いずれも強壮及び健胃の目的で使われます。一方、葉部は、胃の病気に対して使用されます。長時間煮込んで丸薬といった形にしたり、水を用いて煎じたものが飲用されます。

ネズミモチ/薬草で期待される効能・効果

強壮作用、健胃作用など。通常、葉は、胃の症状に対して用いられています。その際、お茶の代用として、煎じて飲用されます。