オトギリソウの概要
オトギリソウは日差しの良く当たる山野など、夏が訪れる頃に見られる植物で、その花や葉部には、赤黒い斑点状の孔(あな)があります。これはヒペリシンを含有したもので、紫外線を吸収すると言われています。オトギリソウと同じ仲間では、ヨーロッパ産のセントジョンズワートが知られており、現地では古くから魔除けなどに利用されていたそうです。現在、不眠症や鬱といった症状に対して用いられており、サンシャインサプリメントとも言われています。古くは、オトギリソウを外用として、打撲や切り傷、火傷といった症状に塗布していたと言われています。漢方の領域では、小連翹(しょうれんぎょう)との生薬名をもっており、オトギリソウは日本各地の草地などに見られます。葉は対生しており、その大きさも小さいものとなります。木質の基部から構成される茎は、成長すると凡そ六十センチ程度に達します。特に夏を迎える開花時に伸長すると言われていて、葉には腺点と言われる孔が斑点状に散在しています。
オトギリソウ/薬草で期待される効能・効果
鎮痛・鎮静・収斂・抗菌・止血作用など。一般に、アレルギーや鬱病、不安症、そして切り傷や擦り傷、痔や生理痛といった症状に対してその改善目的で使用されています。弟切草の採取は、八月から十月にかけてが適しているとされ、これを乾燥させたものを水を用いて煎じ、飲用されています。一方、外用では湿布などの形で用いられており、生葉を使った浸剤や絞り汁を使用します。