アマドコロの概要
アマドコロは一年経過するごとに地下茎の先っぽから茎が一本生えてきて、六稜見られ、やや斜めに立ちます。円柱形をした地下茎は細めのひげ根を生じさせ、横に伸長しながら節間も長いものとなります。葉は黄緑色をしていて互生します。その形状は長楕円形をしています。夏がおとづれる頃に、基部で二つ或いは葉腋から単一の細い花柄に花が下垂して開花します。その花の色は緑白色をしていて、先っぽは緑色になっています。筒状で、六花被片が結合した状態で、その長さは凡そ二センチ程度となっています。球形をした果実は成熟すると、暗緑色から黒色に変色していきます。ユリ科に分類されるアマドコロは、日本各地の野原や山地において見られる植物であり、変種ではオオアマドコロやマアマドコロなどが存在しています。いずれもアマドコロに比較すると大形になりますが、使用方法は同様になります。甘野老は、涼しい地域を好むため、栽培もこれに従ったものとなります。また、水はけのよい腐植土を選択し、場所も半日陰が適しているとされています。秋が訪れる頃に根分けをします。採取は、黄色に茎葉が変色する時期が適しているとされているため、秋頃となります。その際、根茎を掘り出し、水を用いて洗浄後、ひげ根を取り除き、天日干しで乾燥させます。尚、よく似た品種ではナルコユリと呼ばれるものがありますが、こちらは茎が丸くなっていますが、甘野老は反対に角張っています。
アマドコロ/薬草で期待される効能・効果
滋養強壮、強精作用、打撲及び捻挫の改善、胃炎並びに胃潰瘍の改善、疲労回復作用など。継続して利用することで、その効果が現れると言われています。利用の際は、乾燥させた根茎を水を使って煎じます。これを一日三回にわけて飲用します。