芹/セリ[せり]

セリの概要

セリは春の七草の一つとして知られ、古くは日本書紀などの古書にもその記載が見られます。食用ではお浸しや和え物、天ぷら、セリご飯、澄まし汁の実といったものに利用されています。セリの別名では、「ミズゼリ」、「タゼリ」などとも呼ばれており、日本各地の水田や湿地などに多く見られます。セリの近縁種では「ディル」、「チャービル」、「フェンネル」、「アンジェリカ」と言ったものが有ります。これらは、いずれも西洋ハーブとなります。地下茎は白っぽくなっており、少し太くなっています。これを出しながら増殖し、湿地や水田などにおいて群生しています。セリは成長すると凡そ七十センチ程度の高さとなります。開花時期は夏が訪れる頃で、この時期に五弁からなる小花を咲かせます。その花の色は白色で、秋が訪れる頃に新苗を節から現します。芹の名称は、競り合って新苗が発生するところに由来しています。含有される成分ではビタミン類であるビタミンB2、ビタミンC、カロテノイド、そしてミネラル類であるカルシウムや鉄分、また精油成分であるミリスチン、β-ピネン、カンフェンといったものがあります。

セリ/薬草で期待される効能・効果

発汗・解毒・利尿・食欲増進・血圧降下・去痰・緩下作用など。一般に高血圧の予防や食欲不振、風邪のひきはじめの諸症状、リウマチ、神経痛、冷え性、しもやけ、浮腫みといった症状に対してその改善目的で利用されています。通常、搾り汁にした生葉が飲用されています。また、花が咲く夏頃に採取された全草を乾燥させたものを、水を用いて煎じ、これが飲用されます。更に搾り汁にした生葉をしもやけなどの患部に直接塗布されます。