金盞花/キンセンカ[きんせんか]

キンセンカの概要

キンセンカは昔から薬用植物として広く知られていた経緯があり、西洋のハーブでは、婦人病に関わる諸症状の改善や、消化器系及び皮膚などの症状に対して用いられていました。また、感染症などにもキンセンカが適用されていて、その用途の範囲はかなり広いものとなっていたそうです。食用としてのキンセンカは、魚やサラダに添加したり、スープやバターなどの彩を飾るために用いられていたとされます。キンセンカが中国を経由して日本へ伝わったとされるのは1848年以降のことで、当時は、体毛を目立たなくさせるためクリームなどに加えられたり、黄色の染料を花弁から抽出したり、飼料といった用途で使われていたとされます。今日では、皮膚に関わるあらゆる諸症状に利用されており、例えば、かぶれや湿疹、にきび、火傷や切り傷、擦り傷、水虫といった症状が該当します。また、消化器系の炎症である大腸炎や胃潰瘍、そして生理痛といった症状にまでキンセンカのその適用範囲が広がっています。万能ハーブ或いは万能の薬草として昔も今も変わらぬ用途で使われています。金盞花(きんせんか)と同じ仲間では、カレンデュラ或いはマリーゴールドと呼ばれる植物が存在し、こちらは西洋のハーブとなります。金盞花の原産地は南ヨーロッパとされていて、日本では現在栽培によるものが市場へ出回っています。尚、含有される成分ではフラボノイド、サポニン、粘液質、トリテルペノイド、カロテノイド、苦味質、フィトステロールといったものがあります。

キンセンカ/薬草で期待される効能・効果

消炎・収斂・駆風・解毒・抗菌・鎮痛・止血・健胃作用など。一般に、皮膚の病気である皮膚炎や湿疹、延いては生理不順及び生理前症候群、胃腸の障害といった幅広い用途で利用されています。外用では、軟膏や浸出液が使われており、内用では水を用いて煎じたものやチンキ剤といった形で使われています。