薙刀香需/長刀香需/ナギナタコウジュ[なぎなたこうじゅ]

なぎなたこうじゅの概要

ナギナタコウジュの花穂は、秋を迎える頃、葉腋や枝のてっぺんに現れ、小さな花をつけます。その花の色は紫色をしていて、この時期、穂の外に向かった花は薙刀状になっています。また、ナギナタコウジュの花は下側に位置する方から順次開花していきます。そしてナギナタコウジュからは、強い香気が放たれます。枝分かれする茎は四角く、成長すると凡そ四十センチ程度の高さに育ちます。対生の葉を有し、その形状は長卵形をしています。また鋸歯が縁に見られます。ナギナタコウジュは北海道から九州に至る日本各地の原野及び山麓(さんろく)などに生息する一年草です。ナギナタコウジュの栽培は、花の時期が終了する頃、種をとり、それを春が訪れた頃にまきます。採取は、開花時期でもある秋頃に地上部を切り取ります。それを水で洗浄し、陰干しによって乾燥させたものが薬草として利用されます。尚、シソ科に分類されるナギナタコウジュは、漢方の領域でも利用されており、「コウジュ」という生薬名が使用されています。これは地上部の全草を指しています。

なぎなたこうじゅ/薬草で期待される効能・効果

利尿作用、発汗作用など。一般に下痢や脚気、水腫、吐き気、感冒の初期の症状などに対して、その改善目的で利用されています。薙刀香需には、血液循環を改善し、それに伴って発汗作用もあるとされています。利用する際は、全草を水で煎じ、それを一日三回に分けて飲用されています。また入浴剤として用いられたり、口臭などにも使われます。