赤松/アカマツ[あかまつ]

アカマツの概要

赤褐色の樹皮を持つ赤松(アカマツ)は、樹皮が損傷すると粘液性の液体が出てきます。時間の経過と共に塊となって、その色は淡黄色となります。ヤニ臭を持つのが特徴で、葉の基部には鞘状になった鱗片があり、その色は灰褐色になっています。また、二本ずつ束生した針状の葉をしています。アカマツは日本各地の山野などに見られ、松科に分類される常緑高木になります。アカマツは日当たりの良い場所において生息するため、一般には十月が訪れるころに採取され、春を迎える頃に水はけが良くて日差しがよく当たる場所に種まきされます。数年はその成長も遅いものとなりますが、ある一定の時期を越えると順調に育って伸長します。アカマツで利用されるのは、松葉の若葉とヤニで、ヤニを採取する際は、幹に傷を与えて取り出します。出てきたヤニを生松脂(なましょうし)と言い、これを乾燥させて淡黄色になったものが松脂(しょうし)と呼ばれるものになります。また、テレビン油は、生松脂を蒸留して生成されるもので、その際残ったものがロジンと呼ばれるものになります。いずれも製剤として使われています。

アカマツ/薬草で期待される効能・効果

筋肉痛や肩凝り、打撲といった症状に対して、その改善目的で利用されています。その他、松葉酒にしたものが、食欲不振、冷え性、低血圧といった症状に対して用いられることもあります。この際、生葉をアルコールに浸したものが使われます。尚、打撲には、ガーゼなどに塗布された松脂が用いられています。