栃葉人参/トチバニンジン[とちばにんじん]

トチバニンジンの概要

トチバニンジンは夏を迎える頃、葉の集合体となった茎頂から柄を伸長させ、その先っぽに散形花序をつけ小さな花を開花させます。その色は淡黄緑色をしています。トチバニンジンの見た目は、オタネニンジンとよく似ていますが、根茎は結節が見られ、横走し、その形状は竹節状をしています。根茎の先っぽから直立した茎は、長柄を有する葉を頂上に輪生させています。嘗状複葉である葉は五小葉からなり、鋸歯をを縁に細く突出させています。トチバニンジンは北海道から九州に至る日本各地に見られる多年草となります。栽培は、果実を八月ごろに採取し、その中から種子をとってまきます。腐食性のある膨軟土を選び、雨や乾燥を保護します。トチバニンジンの採取は、地上部が枯れる秋を迎える頃が適しているとされていて、その際、掘り出して水を用いて洗浄します。また、余分な、細根を取り除き、その後、湯通しして天日干しで乾燥させます。尚、ウコギ科に分類されるトチバニンジンは、漢方の領域でも利用されており、竹節人参(ちくせつにんじん)と呼ばれる生薬名を持っています。これは、栃葉人参の根茎部に該当します。また、去淡作用や解熱作用などは、薬用人参より強いとされています。一方、新陳代謝の促進作用は薬用人参のそれより低いものとなります。

トチバニンジン/薬草で期待される効能・効果

去淡作用、解熱作用、健胃作用など。一般に、乾燥させた根茎を水で煎じ、これを一日三回に分けて飲用されます。