アオキの概要
春が訪れる頃に紫色で褐色を帯びた花を枝先に穂のごとくつけます。アオキは雄株と雌株を有し、葉は乾燥すると黒色になる性質があり、その表面は光沢を有し対生したものとなります。枝は緑色をしていて太くなっており、ミズキ科に分類される常緑低木となります。楕円形をしたアオキの果実は、冬を迎える頃に赤く変色し、成熟していきます。雪が多く降る日本海側の本州北部や北海道といった地域では、変種の姫青木(ヒメアオキ)が見られますが、寒さに適応するため、葉柄及び葉の下側に毛を有し、通常のアオキと比較すると小型のものになっています。一般の分布域は、東北から関東においてで、日本特産の植物となります。アオキには寒さに対する耐性があるため、栽培しやすいものとなっています。青木の果実が成熟した際には、その内部から種子を取り出し、水で洗浄した後、利用します。また、梅雨が訪れる頃に雌木を挿し木されます。
アオキ/薬草で期待される効能・効果
消炎作用。主に切り傷、火傷、腫れ物、打ち身、痔などの症状に対してその改善目的で利用され、消炎のほか、患部を保護する働きもあるとされています。利用されるのは、生葉で、これを焦がさない程度に火であぶり、柔軟性を持ったところで、該当する患部にあてます。また、生葉を煮て液状化にしたものは、軟膏として用いられ、長期の保存も可能となります。