紅花/ベニバナ[べにばな]

ベニバナの概要

ベニバナは化粧品や染料といった領域においても使われている植物の一つで、その歴史は古く、六世紀頃の古墳などからも花粉が発見されています。推測では、当時の人間には、黄金と同等に扱われていたのではないかとされています。これは、紅花が非常に鮮明な赤色に染まるところに起因しています。ベニバナの花から色素は取り出されますが、はじめにサフロールイエローと呼ばれる黄色の色素を抽出し、その後、カルサミンと呼ばれる赤色の色素が抽出されます。別名では、スエツムハナとも呼ばれていて、ベニバナの近縁種では西洋ハーブのサフラワーなどがあります。ベニバナは日本各地の庭先や畑などに見られる植物で、成長すると凡そ一メートル程度に育ちます。茎は直立し、葉は互生し、波型になっています。また、先っぽに針が見られます。球状に管状花が開花し、見た目はアザミのそれに良く似ているとされます。最初はオレンジ色をした花は、徐々に朱色へと染まっていきます。ベニバナに含有される成分では、リグナン、ステロール、脂肪油、フラボノイドの他、黄色色素であるサフロールイエローや赤色色素であるカルサミンなどがあります。

ベニバナ/薬草で期待される効能・効果

通経・子宮収縮・血行促進作用など。一般に、更年期における諸症状、生理不順、冷え性といった症状に対して、その改善目的で利用されています。利用する際は、花が淡紅色に変色する六月から七月において、その花を摘み取り、それを乾燥させた後、煎じて服用されます。ただし、妊娠中の女性の方は、その利用を控えた方が良いとされています。