芍薬/シャクヤク[しゃくやく]

シャクヤクの概要

シャクヤクが日本で栽培化され出したのは平安時代とされていて、同時に観賞用や薬用としても利用され出したと推測されています。シャクヤクの原産地は、朝鮮半島や中国、モンゴル、シベリアなどで、ボタン科に分類される多年草となります。秋を迎える頃に、根を掘り出し、それが薬用として用いられます。日本では、長野県や奈良県、新潟県などでシャクヤクが栽培されており、その使用目的も薬用になっているそうです。紡錘形をした根は、褐色或いは赤褐色となっており、毎年春を迎える頃に茎は数本直立します。葉は互生し数枚見られます。花は、茎頂に五月から六月にかけて一つだけつけます。日本へは中国から伝わったとされていて、その歴史も古いものとなっています。シャクヤクの栽培は、九月の終わり頃から十月にかけてが適しているとされていて、その際、株分けを行います。耐寒性がある一方で、熱や湿気に弱くなっています。肥沃地で且つ水はけのよい場所で栽培されています。シャクヤクの根の採取は十月が訪れる頃が適しているとされ、その際、細根及び茎を取り除き、その後水を用いて洗浄し天日干しによって乾燥させたものが利用されます。尚、芍薬は漢方の領域でも利用されており、芍薬(しゃくやく)の名称をそのまま生薬名としています。これは、根部を指すものとなります。赤芍薬は、加工を行わず根部を乾燥させたものとなります。白芍薬は湯通しした根を乾燥させたものとなります。

シャクヤク/薬草で期待される効能・効果

鎮痛・鎮痙・浄血・収斂作用など。また婦人病の諸症状に対しても有効とされています。