滑莧/スベリヒユ[すべりひゆ]

スベリヒユの概要

スベリヒユは世界中で多くの名称を持ち、野の花の一つとして知られています。五行草(ごぎょうそう)は、中国での呼び名で、黄色い花を持ち、黒い実、緑の葉、赤い茎、白い根を持っていることに由来していると言われています。スベリヒユは健康食材の一つとして広く利用されています。西洋ではハーブの一つとしてパースレインと呼ばれています。サラダなどに使われているとされます。その他の別名では「キンタロウグサ」、「ノンベエグサ」、「トンボグサ」などと呼ばれており、日本各地の日差しのあたる畑や草地などに広く見られます。分岐した茎は地を這って伸長し、その茎と共に葉も多肉質となっています。傷つけると粘液性の液体が流れ出てきます。スベリヒユの名称は、特有のヌメリと共に滑らかな葉を有することに由来しているとされます。スベリヒユに含有される成分では、タンパク質、糖質、脂質、そして鉄分やリン、カルシウムといったミネラル類、ビタミン類であるビタミンB1、ビタミンB2、ニコチン酸、カロテノイド類、またノルアドレナリンといったものがあります。

スベリヒユ/薬草で期待される効能・効果

利尿・消炎・抗菌・解毒作用など。一般に皮膚疾患であるニキビや湿疹、泌尿器系疾患である膀胱炎や尿道炎、胃腸の障害である下痢及び腹痛といった症状に対して用いられており、他にも虫さされや疣(いぼ)、急性関節炎、痔といった症状に使われています。利用する際は、葉を夏の間に採取し、それを乾燥させたものを水で煎じ、飲用されます。また、煎剤を皮膚疾患に塗布して用いられています。