柚子/ユズ[ゆず]

ユズの概要

古くは中国から伝わったとされる柑橘類の一つで、その歴史は飛鳥時代に遡ります。同じ仲間の蜜柑に比較すると、ユズには耐寒性があります。そのため東北地方など、寒い地域においてもユズは栽培されています。ユズの近縁種では、レモンやベルガモット、マンダリン、グレープフルーツ、スイートオレンジといったものがあり、これらはいずれも西洋ハーブとなります。東北より西側の日本各地の畑や庭先などに見られ、成長すると凡そ三メートル以上に達するものも見られます。棘(とげ)が鋭くなって枝に見られ、花は直径数センチのものを五月から六月にかけてつけます。その色は白色で、果実は黄色になっています。ユズの果実は球形をしていて凡そ五センチ程度の直径になります。厚い果皮を有し、表面はデコボコしています。ユズに含有される成分では、ビタミンCやビタミンE、クエン酸、β-クリプトキサンチン、アクリドン、そしてヘスペリジンやナリンギンといったフラボノイド類、また精油成分であるミルセン、γ-テルピネン、リナロール、リモネン、α-ピネン、リモネン、シメン、シトラールといったものがあります。尚、柚子を食用として利用する場合は、果実が成熟する十一月から十二月にかけて収穫されます。

ユズ/薬草で期待される効能・効果

毛細血管の強化・健胃・コレステロール低下・抗菌・血行促進・発汗・血圧低下・抗アレルギー・消炎作用など。一般に、冷え性や風邪、食欲不振や疲労、そして神経痛やリウマチ、腰痛、また打ち身や捻挫、ひび、しもやけ、延いては高血圧といった症状に対してもその改善目的で利用されています。利用する際は、乾燥させた皮を煎じて飲用されます。また粉末状にしたものも服用されています。その他、外用として使われたり、入浴剤としても利用されています。