期待される効能・効果
体内で使われる鉄の50%近くは、ヘモグロビンの原料になります。ヘモグロビンは、血液中に存在し、生命の活動に於いて、必要な酸素を肺から体の端々まで届け、また、体全体の細胞で発生した炭酸ガスを肺へ送っています。また、免疫細胞の成長にも必要で、風邪や貧血の予防にもなります。同じ鉄でもヘム鉄というのがありますが、通常の鉄の吸収率が20%だとすると、ヘム鉄は60%も吸収されることになります。ヘム鉄は肉類に多く含まれ、野菜などに含まれる非ヘム鉄は、吸収率が悪いです。但し、鉄は過剰摂取により、下痢、疼痛、嘔吐、ショックによる中毒症状を引き起こすこともあります。人間の体には凡そ三グラム程度鉄が存在しており、このうち凡そ七割程度は、筋肉内におけるミオグロビンと呼ばれるタンパク質構成成分や赤血球のヘモグロビンとして成り立っています。主に、体の隅々まで酸素を運搬する働きを持ち、その酸素は肺から得ています。機能鉄とは、これらの鉄のことを意味し、残りは貯蔵鉄として、筋肉や肝臓、骨髄、脾臓(ひぞう)といった器官に蓄積されています。また、エネルギー代謝において必要とされる酵素が存在し、人間の体に含まれる凡そ0.3%程度の鉄は、この酵素の構成成分となっています。
鉄の基準摂取量
男性 |
年齢 |
推奨量(mg/日) |
上限量:(mg/日) |
18~29 |
7.5 |
50 |
30~49 |
7.5 |
55 |
50~69 |
7.5 |
50 |
70以上 |
6.5 |
45 |
女性 |
18~29 |
6.5 |
40 |
30~49 |
6.5 |
40 |
50~69 |
6.5 |
45 |
70以上 |
6.0 |
40 |