カルニチン[かるにちん]

カルニチンの概要

カルニチンはアミノ酸であるリジンやメチオニンといった成分から肝臓において合成されます。また、肉類などの食物に多く含有されている成分で、脂質代謝などに関わる重要な成分となっています。心臓病などへのカルニチンの適用は、欧米などで進んでおり、これは慢性消耗性疾患においてカルニチンが足りなくなるためとされています。体脂肪減少へは、カルニチンと運動との併用が望まれていて、これはミトコンドリアに関わる脂肪酸の利用に必要不可欠な成分であるためです。かるにちんは人間の体の中で心筋や骨格筋といった場所に多く存在していて、その量も全体の九割以上となっています。エネルギーを発生させる際、かるにちんはミトコンドリアで脂肪酸を運び出すのに関わる成分となっており、他にもブドウ糖代謝において重要な働きを有します。臨床試験では、狭心症や心筋梗塞、慢性心不全を患っている方に投与した場合、これらの症状が改善されたとの報告例が存在します。また、肥満者にかるにちんを投与したケースでも、中性脂肪や総コレステロール、体脂肪の低下が見られたとのデータも存在しています。

かるにちん/サプリメントで期待される効能・効果

人工透析を行っている患者のうち慢性腎不全に起因する貧血・虚血性心疾患である狭心症や心筋梗塞又は慢性心不全による症状・脳における認知機能障害の改善・運動に伴う体脂肪減少作用など。尚、臨床試験において運動能力の亢進作用の報告では、かるにちんによる向上が見られるものと、向上が見られないものが存在します。その他、認知症に関する臨床試験では、改善が見られたとの報告例があります。