セントジョーンズワート[せんとじょーんずわーと]

セントジョーンズワートの概要

セントジョーンズワートは副作用のリスクが医薬品より少ないと言われているにも関わらず、中等度までの鬱病症状に対して、医薬品と同レベルの働きがあるのではないかと考えられています。日本では西洋オトギリソウ或いは、単にSJWと略されて呼ばれることもあり、その用途もサプリメントですが、ドイツでは医薬品と同じように取り扱われています。相互作用では、セントジョーンズワートと併用した他の医薬品の血液中におけるその濃度を変化させると言われていて、肝臓においての薬剤代謝酵素に影響を与えるとされています。セントジョーンズワートの働きは、相乗効果に起因するものと考えられており、その有効成分では、フラボノイド系のファイトケミカル、ヒペルフォリン、ヒペリシン、タンニン類といったものがあります。鬱病では、ノルアドレナリンやセロトニンといった神経伝達物質が脳内において不足していることが原因していると考えられており、セントジョーンズワートは上記の有効成分によってその効力を発揮すると考えられています。

せんとじょーんずわーと/サプリメントで期待される効能・効果

不安症や神経症、季節性鬱病の改善、主に中等度までの鬱病症状に対して用いられています。臨床試験では、中等度までの鬱病患者に対してその改善が示されていて、重度の鬱病患者に対してはその効果が確認されていません。摂取する際は、数週間程度続けて利用するのが良いとされていて、その効き目には即効性はありません。相互作用では、せんとじょーんずわーとによって、併用した他の医薬品などの血中濃度に影響を与えると言われています。これは、肝臓における薬物代謝酵素がせんとじょーんずわーとによって誘引されることが原因で、同一の酵素によって代謝される他の医薬品などの血中濃度に影響を及ぼすと考えられています。また、せんとじょーんずわーとの投与により、日光過敏症である発赤、発疹といった症状を引き起こすこともあります。